フィルターの選び方

集塵機に使用される、主なフィルターの特徴

形状別の特徴

円筒型 最も一般的な濾布、形状が単純な為に任意寸法の製作が容易
パルスジェットを受けた時の形状変形量が大きいため、剥離性に優れる
円筒プリーツ型 濾布をひだ折に成形したもの、円筒型に比べ、ろ過面積が大きくとれるため装置
全体がコンパクトになる
剥離性は円筒型に比べて劣る
封筒型 濾布に平板状に成形したもの、円筒型に比べ、ろ過面積が大きくとれるため装置
全体がコンパクトになる
剥離性は円筒型に比べて劣る

生地別の特徴

織布 各種繊維糸を織り込んだもの、平織、綾織などが有る
強度に優れる
不織布 繊維を糸にせず絡み合わせたもの
通気性、ろ過性能に優れる
ラミネート 織布や不織布のろ過面に剥離性に優れた多孔質のコーティングを施したもの
一次層を付けなくともろ過性能が確保され、微小粒子の捕集に優れる

材質別の特徴

炉材名 連続使用
最高温度
熱軟化温度 耐酸性 耐アルカリ性 標準水分率 比重 磨耗性
ナイロン6
脂肪族ポリアミド
100℃ 180℃ 4.5% 1.14


耐摩耗性に優れ、磨耗性の強いダストに使用されます。
ナイロン66
脂肪族ポリアミド
120℃ 230℃ 4.5 1.14
ナイロン6では使用できない高温域で使用されるが性能はナイロン6と全く同じです。
テトロン
ポリエステル
130℃ 240℃ 0.4 1.38
吸湿性少なく耐熱性もあり、酸化、還元作用にも抵抗性を持っているため最も幅広く使われている素材ですが、唯80℃以上で水分が多いと加水分解を起こしますので注意が必要です。
パイレン
ポリオレフィン
100℃ 160℃ 0 0.91
比重が軽く酸、アルカリに対し強い耐性を持ち良好な素材であるが、酸化性の薬品に対し
抵抗性が劣ります。又、耐熱性が他の合成繊維に較べ低いのが欠点です。
コーネックス
芳香族ポリアミド
190℃ 430℃で
炭 化
4.5 1.38
耐熱性に優れていますが、濃硫酸には膨潤溶解します。耐酸加工処理を行って使用することもあります。
ドラロンT
ポリアクリルニトリル
120℃ 240℃ 2.0 1.14
テトロンの湿熱時に起きる加水分解の欠点を補う代替品として使用されるが、耐摩性が稍劣ります。ドラロンは常用140℃まで使用できます。
綿 90℃   7.0 1.54
価格が安いので、問題の起こさない一般集塵に使われますが、合成繊維品に比べ強度が低いので耐久性に劣ります。
テフロン
四弗化エチレン
230℃   0 2.1
耐薬品性は抜群ですが価格が高いのが難点。又、400℃~600℃で猛烈なガス分解を起こしその中に有毒ガスが含まれていますのでガス分解には特別な注意を払って安全を期して下さい。
テファイヤー 230℃   0 2.2
テフロンと硝子繊維の混紡品でテフロンフィルタと同様の条件に使用できます。主として都市ゴミ、焼却炉、石炭燃焼ボイラー等の高温集塵に使われます。
P84
ポリイミド
240℃   3.0 1.4  
有機繊維中最も耐熱性が高く、断面形状が異型のため優れた濾過特性を持っています。酸、アルカリの耐性もあり都市ゴミ焼却用の集塵に好適であります。  

上記に主なフィルターの特徴をあげておりますが、経験などによる生きた知識が重要となる場合が多く、フィルターの選定につきましては、当社のフィルター技術担当が詳しくご説明させていただきますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

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